20171208

ひこちゅうのさざえ



 あれはヴェンダースの「都会のアリス(1973/写真)」だったか、バリー・レヴィンソンの「レインマン」だったか。オープニングに車の中から子ども目線で空と橋の欄干、電信柱、たまにビルのシーンがフラッシュバックのように映し出される。そう。子どもの目線では車のサイドガラスから見る風景は「空と淋しげな建築物とかの先端」になるのだ。特に日曜日夕方の家族団らん帰り道なんてことなると、更に深くシートに体を沈めてしまい、ほとんどが空。本音を言えば帰りたくないのだ。映画「チキチバンバン」を岡山セントラルか何かで家族と見て、廣珍軒で食事をし、表町千日前商店街Pに留めていた車に乗り、一路家路へ。
 ・・・・すでに夕日が沈み暗くなった町には、少しの街灯と店じまいをした店頭の灯り。世界中の楽しい全てのイベントが終わってしまったかのようのだ。あとはひたすら家に帰るしかない。暗い一面田園の県道21号線を南下、宇野線とクロスする備前箕島駅手前陸橋がぽっつり淋しくていい。そしてすぐ大曲といえば大曲だろう「大曲」を大曲しないで細い道をまっすぐ。興除、中畦、曽根、西畦(〜にしうね〜)を通り過ぎれば、第1の関所「稔橋」の架橋を渡る「コトッ、コトッ」音が、車の底から聞こえれば、この「楽しい日曜日」も終わりが近い、橋の欄干を車窓下から眺め、ほどいくと左に曲がるウインカーと同時に体も左に曲がる。すぐ左の車窓に藤原書店の大きな白いカーテンの上の方を確認、肉屋ののやちゃんちも今日はさすがに店じまいだ。何度が彦崎駅前の街灯が黒い空を素通りするのを見送り、ついにの車底から聞こえる「カッタン、カタ」のタイヤと踏切枕木の揺れる音が聞こえれば最後のカウント。本来「あ〜明日から学校だ」と現実に直面する「サザエさん症候群」はここ「ひこちゅう」ではちなみに「車のタイヤと宇野線の踏切枕木「カッタン、カタ」症候群」とでも言おうか。長いけど。写真は取りあえず「都会のアリス」無断転写なので、のちになにかに差し換え。
0013

2009-10-02 13:51:49

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タイトルを見て『?』。サザエって?
やはり10年前に書いたブログ記事になかにも
少し記憶の薄いものがある。
そうか、日曜日夕方の空しさを表現するのに
「サザエさん」を引き合いにだしたのだ。
自分自身この記事は好きなのだけど、みんなには伝わんないだろうね。
ビジュアルはビムベンダース「都会アリス」を掲載したのだが
著作権があるぽいので『X』。今回から中に格下げ。

2017/1108/14:31

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