20171220

鉄釜五右衛門風呂と玉石タイル



子供の仕事に、
風呂炊きあり。



昔の子供は働きものだったかもしれない、
毎日の風呂炊き。
犬の散歩。
生ゴミの穴掘り、夏の水やり草むしり。
家業の手伝いとしては葛布集め、
梱包荷作り、タグのスタンプ押し、
荷物待ち福通運転手とのキャッチボール。
少し大人になれば原反合わせ、
裁断、ばたん付け。
私はことあるごとに逃げ回っていて
あまり「てごー」したほうではないが、
兄は真面目にやっていたものだ。
しかし、一日の仕事で必ずやらなくてはいけないのが
風呂炊きだ。

現在のように蛇口をひねればお湯は出ないので、
毎日毎日お湯を沸かさなければいけないのだ、
その役を命じられるのが子供なわけだ。
火を子供が扱うなんて危なっかしいが、
他にやる人がいないのだ。
午後4-5時日が少し傾きかける頃、
鉄釜に水を張り、ほぼ8割方埋まったところで、
袋に詰まった布葛を、丁度鉄釜の真下にあたる位置、
そして野外に焚き口があり、
そのなかに布を押し込み火をつける。
時々日の加減を見ながら布を加えていく。
鼻をツンッとつく煙は炊き口から煙突へ、
煙突はすぐ煤でつまり、掃除を怠ると、
覿面に燃えが鈍る。
何度も追い炊きするのは大変なので、
かなり高温でお湯を準備し、
入るとき水で埋めるのが基本だ。鉄釜は直接触れると火傷をする。
なので木製底板の踏み板を湯船から沈めながら入る、
洗い場は大人が2人はいるのがやっと、
湯船もせいぜい1人。それも中腰だ。
そんな足も伸ばせない五右衛門風呂を堪能するわけだ。

五右衛門風呂の表面はザラザラとしていて、
お風呂掃除も大変だ。
風呂場も細かいタイルモザイク模様になっている。
角がまるい不揃いなタイル。
いわゆる変形モザイクタイルの

「玉石タイル」。

現代においては既に姿を消しつつあるタイル。
大きさも薄水色の小を中心に大中のタイルが
ランダムに配置さえている。
大豆色と深い緑、砂目のような模様がポイントだ。

この玉石タイルはコンクリートを張った上に適当に
埋め込んだような不規則な配列だ。
タイルの角が不規則に丸いので目地もテキトーなわかだ。
風呂リフォームにおいてもこの「玉石タイル」は古さの象徴として、
リフォーム前のヒール役を買って出ている。
いまにみていろ。
次の時代に完全復活だ!
と心に刻む、
「玉石タイル」であった。

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文末のナンバーはかなりいい加減なので目安で
トータルの記事数が出ているのでそちらで
しかし、5記事も誤差があるとは!!

2017/1220/18:07

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